水の都ヴェネツィアに圧倒された後はフィレンツェへ。ヴェネツィアからは電車で2時間ほど。
ヴェネツィア→フィレンツェの列車の乗客はほとんどが日本人。
とくにフィレンツェはイタリアの中でも日本人が多く、日本にはイタリアを愛している人が多いことを思い知らされる。
ゲーテの言う通りだったフィレンツェの街並み
この旅行中、イタリア気分を味わっておこうということで、ドイツの詩人ゲーテの旅行記『イタリア紀行』を旅の友にしていた。
作者:ゲーテ、相良守峰
出版社/メーカー:岩波書店
発売日:1960/04/05
メディア:文庫
この『イタリア紀行』で、ゲーテは3時間ほど滞在したフィレンツェについて、
この都会を見ると、これを建設した人民の裕福さがうたた偲ばれる。この市は 明らかに引きつづき良い治世を享受してきた。概してトスカナ地方では、公共の建物、道路、橋梁がいかに美しくそして雄大な概観を持っているかが、容易に目につくのである。
と描写していた。
これはゲーテが18世紀の後半に旅したフィレンツェの描写だが、全くこの通りだった。
ミケランジェロ広場からのフィレンツェの街並み
ウフィツィ美術館
フィレンツェといえば15世紀、銀行家メディチ家によって統治の下に繁栄し、ルネサンスの中心都市となった場所だ。そのメディチ家が集めた芸術的作品を収めたのがウフィツィ美術館。パリのルーブル美術館と並ぶヨーロッパを代表する美術館だ。ボッティチェッリやラファエッロ、ダ・ヴィンチの作品などが並んでいる。
「ウフィツィはかなり並ぶ」という情報を聞きつけた自分達は、開館時間である8時15分に美術館を訪れた。
そこまで並んでいるわけでもなく、ほっとして開館を入口の前で待っていた。しかし、10分20分と時間がたっても一向に開く気配がない。
待っていると、扉に何かが張っているのに気づいた。「スタッフミーティングのため、開館時間は9時45分になります。」と英語で書かれた紙だった。しかもかなり小さい字。
というわけでせっかく8時に来たのに1時間以上待たされるはめになった。並ばなくてもいいのかなとも思ったが、8時台に開いている観光施設など他に無く、並ぶしかなかった。
という具合にイタリアの観光地は適当で、この前日に訪れた世界遺産のボーボリ庭園でも17時半までやっているということで15時に訪れたら既に閉園しているということもあった。なのでイタリアに旅行に行く際はそういうこともあるのだということを念頭においた方がいい。
でウフィツィ美術館はどうだったのかというと、素晴らしかったのは言うまでもないのだが、結構見どころのある部屋がぽつりぽつりと改築やら何やらでしまっており結構な消化不良に終った。またゆっくりと回りたい。
特に素晴らしかったのはボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』
それまでロンドンのナショナルギャラリーやパリのルーブル美術館、または様々な教会や大聖堂で聖書の物語をモチーフにした一神教に基づいた絵ばかりを見せつけられ少々つかれていた日本人にとって、ギリシア神話の多神教をモチーフにした絵は感動に値するものだった。
風神雷神図屏風を見ているような安心感。おそらくこういう絵のほうが日本人の感性に合うのかなとも感じた。
ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』
撮影はフラッシュを焚かなければOK。あまり絵画は撮影しないけどこれだけは感動したので撮らせてもらった。
「ウフィツィ美術館はいつ並べいいの?」という話だが、今回のアクシデントはまれなのでアサイチで並ぶのがいいと思われる。混むシーズン、おそらく夏などは予約などが必要になってくるのだろうけど、それ以外に関してはアサイチに行ってしまうのが一番効率がいいはず。
ジョットの鐘楼からドゥオーモを臨む
フィレンツェに行ったら登りたいのが、ジョット設計の鐘楼。高さ85メートルで414の階段を上り詰めることで上部のテラスからのフィレンツェの美しい街並みを臨むことができる。
ジョットの鐘楼
鐘楼から臨むドゥオーモ
ドゥオーモに登って鐘楼を見下ろすことができる
実はこの後ドゥオーモにも登って鐘楼を見下ろした。昼にワインを何杯か飲んでのほろよい状態で鐘楼→ドゥオーモだったのでかなりふらふらだった。直前の飲酒は命にかかわるのでおすすめしない。
この記事は表示見本のため、コンテンツは下記サイトの「イタリア紀行」を掲載しています。
URL:http://roidoh.hateblo.jp/entry/2015/03/16